ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

SLICK540 墜落! ② その後の顛末

私のSLICK540が僅か2フライトで墜落したことは、以前にお伝えしたとおり。


原因は水平尾翼のフラッターによる水平尾翼破壊、そして墜落に至った。


印旛沼に墜落した機体を回収して原因を探ったところ、機体の設計ミス・製造ミスが判明した。


〔ミスの内容〕
1 水平尾翼にスパーが入っていない。
2 水平尾翼と胴体の接合部の水平尾翼中央部に無垢材が入っていない。
3 水平尾翼と胴体の接合部分の胴体側板の強度不足。
4 胴体側板の過度な肉抜きによる軽量化。


よって、エンジンの振動や空気の流れが水平尾翼にフラッターを発生させ、バルサプランク材とリブとの僅かな接着力だけでは耐えきれなくなり、水平尾翼が破壊した。


墜落の原因が判明した以上、その責任の所在は明らかになった。


〔お客? 〕
とんでもない。
お客は販売店の提示する料金を支払って購入している。
最近のARF機を購入する際、フィルムの中の、更にプランク材の中の構造的欠陥まで見抜くのは不可能だ。


〔メーカー〕
それしかない。
メーカーにもよるが、彼らは飛行機のまがい物は作れても、真の飛行機は作れないことが判った。
日本の専門家が行って指導しているとはいうが、それが作業現場に浸透していないことが、このことで証明された。


〔販売店〕
直接的な責任とは言えないが、検品作業が不十分だったことや、メーカーへの指導助言がなされていなかったこと、顧客に迷惑を掛けたことを考えると、道義的責任は免れない。


販売店とはメールや電話で何度か交渉をしたが埒が明かなかったので、解決策として
私の方から「改良品の無償提供、あるいは支払金額の全額返還」を提案した。


支払い金額は34,180円である。


最初は「半額を返還することで・・・」という案を提示してきたが、私はこれを蹴った。
次に「3万円でどうですか?」と言ってきた。


私は呆れ返り、静かに冷静に、かつ痛烈に批判をした。


「残りの4,180円は、私の過失だというのですか?」
「・・・・・・・・・。」
当然、答えられない。


そして、何度かの交渉の末、私は全額返還を勝ち取った!


しかし、これは勝利宣言ではない!
損金を回収しただけのことである。


水没したエンジンをオーバーホールに出し、壊れた受信機やサーボを交換したら34,180円なんて、あっという間に飛んで行ってしまう。
私にとっては損害なのである。


結局、販売店とお客が負けて、中国のメーカーが無傷で勝利したという構図になった。


メーカーなどは勝ったことにも気がづかず、「儲かった! 儲かった!」とほくそ笑んでいるに違いない。


もし、メーカーが安全で良心的な飛行機を供給していたならば、今頃、私はエンジンのならし運転も終わり、快適なラジコンライフを過ごしていたに違いない。
また、販売店もうるさい客にまとわりつかれなくて済んだはずだ。


気持ちが折れそうになる私を、叱咤激励し、励まし、勇気付けていただいた
プラネットさん
くうちゃんさん
イチローさん
ふっくん
ニトロメタンさん
フォボスさん
みなさんのお気持ちに感謝します。


ありがとうございました。

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