ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

羽田パニック!!

遅ればせながら・・・


今年の1月2日の午後6時頃、残念なことに羽田空港で大惨事が起きてしまった。
滑走路の手前で待機しているはずの海保機か滑走路に進入し、そこへ着陸してきたJALが衝突した。


新千歳発羽田行きの便は私もよく利用していたから、他人事とは思えなかった。


正月1日の能登半島地震といい、翌2日の航空機事故とい、今年の日本はまるで呪われているようだ。


写真は事故直後のJAL516便(エアバスA350)

海保機MA722(ボンバルディアDHC-8-300)との衝突でJAL機のレドーム(赤丸部分)が破壊されているが、それより上のコクピット部分はほぼ無傷なので、海保機のT尾翼部分がここに当たってJAL機の腹に潜り込んだものと思われる。


次にノーズギアが折れている(黄丸部分)のが見てとれる。
ギアは機体の全重量を支えるため、かなりの強度を持って設計されているが、それが千切れて無くなっている。


消化作業を終えたエアバスA350

第一エンジン(左側)、第二エンジン(右側)共に主翼に付いている。


飛行機は事故が起きるとエンジンは火種となって被害を大きくする恐れがあるため、単純なピンで固定されていて、ショックを受けると外れる仕組みになっている。


JAL機のエンジンが無事だということは、海保機はJAL機のノーズギアに当たった時点で既に壊滅的な壊れ方をしたと思われる。


また、JAL機が海保機に接触した後1Km程滑走して止まったが、真っ直ぐ滑っていったのも幸運だった。
C滑走路のランウェイ34Rを左に曲がっていたら誘導路の他機に衝突していたであろうし、右に曲がっていたら真冬の夜の東京湾に飛び込んでいた可能性もある。


こちらは海保機のボンバルディアDHC-8-300

テールコーン(赤丸部分)から尾翼は千切れ飛び、ノーズコーン(黄丸部分)にはかろうじて塗装が残っている。


次はJAL機の乗客の脱出の模様

L1,R1の脱出シュートの傾斜角は30度くらいだがL4は60度に近い。


スキー経験者や登山経験者なら知っているが、60度の斜面を上から見下ろすと絶壁に近い。
しかもシュートが地面から浮いている部分もあるので、担当のCAは過酷な判断に迫られたことだろう。


かくして海保機は5名の犠牲者を出してしまったが、JAL機の乗客乗員は1名の犠牲も出さずに生還した。
このことについては「奇跡の脱出」として海外からも称賛された。


被害が少なかった理由は、もちろん乗員の適切な誘導客の冷静な行動によるものが大きい。私もそう思う。
が、それ以外に私はJAL機と海保機の大きさの違いも大きな要因の一つだと考えている。

海保機ボンバルディアDHC-8-300の全高は約7.5mに対してJAL機のエアバス350の全高は約17mだから、JAL機が海保機の尾翼を押しつぶしながら海保機の胴体を乗り越えていった形だ。
車に例えると軽自動車と大型トラックの衝突事故のようなものだ。


今回の事故の原因は事故調査委員会が調査中なのであえて明言は避け、写真から見られる事実について述べてみた。


また、この事故で2匹のペットが貨物室で焼死したことにより思わぬ副作用が現われた。


有名芸能人、知識人、文化人とされる人々から
「ペットは家族なんだから客室に連れて乗りたい」
という要求にマスコミが飛びついた。
一方、SNSでは
「ペットは動物だ。非常事態になったら脱出が遅れて人間の犠牲者が増える」
などとの論争に発展し、それは果てしなく続いた。


私はペットの論争も大事な事かも知れないが、マスコミは尊い命を失った5名の海保職員にも、もっとフォーカスすべきだと思う。


世間では”公務員だから当然?!”と思われるかも知れないが、彼らは能登半島地震の支援物資を運ぼうとしていたのだから。

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