ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

旅先で火災警報!

これは本当にあった話です。


北海道のとあるホテルに宿泊していた時、深夜2時に火災警報が鳴った


その直後に「ただいま4階で火災警報が鳴りました。状況を調べていますので、落ち着いてその場にいてください」とのアナウンスが入った。


私はホテルニュージャパンの火災事故セオル号沈没事故の記憶が脳裏によぎった。


(その場にじっとしてなんていられるかよ!)


私たちが宿泊している部屋は2階だった。4階で火災が発生したとしても火や煙は上に登るから逃げるチャンスはある。


私は妻に「早く着替えろ!」と言い、金庫から貴重品を取り出して私も着替えた。
初夏の北海道とはいえ、道東の夜は気温が下がる。


転んで怪我をしないようホテルのスリッパではなく靴を履いた。


部屋のドアを開けると焦げた匂いもしないし、煙も見えない。

妻に「まだ時間はある。落ち着いて、走らないで、早歩きで行こう!」と声を掛けて非常階段に向かった。

非常階段のドアをそっと触る。
熱くない。
ドアノブも素手で触れる温度だった。


私はバックドラフトが怖かったので、最初は5mm程度ドアを開け、火の気配が無かったので更にドアを開け1階に降りた。


さて、何処に行くか、頭をフル回転させながらロビーに向かった。
ロビーなら情報の収集が出来るし、玄関が開けば外にも脱出出来る。


ロビーに着いたら早速玄関のドアが開くことを確認する。
まだ他の宿泊客は降りてこない。


その後、数分が経過しても状況が変わらなかったので、ロビーの呼び鈴を鳴らした。


すると従業員が息を切らして
「すみません、火災警報は誤報でした」と答えた。
それとほぼ同時に「ただ今の警報は誤報でした。大変ご迷惑をお掛けしました。ゆっくりお休みください」という館内アナウンスが流れた。


私は「センサーの誤作動なのか、いや誤報の誤報だって有り得る」などと考えながら、眠れぬ夜を明かした。


翌朝、ツアーの添乗員や参加者に尋ねると逃げようとした人はいなかった。
そればかりか「落ち着いてその場にいるように言われたから」との返事が返ってきた。


なんて呑気な人たちなんだ!と思ったけど、それは口にしなかった。


私は最悪の状況を想定して行動するたちなので、今回の避難行動は大袈裟すぎたかも知れないが、これが本当の火災だったらと考えると、私の大袈裟な行動はこれからも続くだろう。

×

非ログインユーザーとして返信する