妻が入院した!!
ある日突然、妻が
「お父さん、私、入院して手術することになったの」といった。
「え~~~~???!!!」と驚きの声を上げたいところだが、妻の気持ちを察して
「そっ、そうなの?! 大丈夫?」と、ひたすら冷静そうに振舞った。
それでもたぶん、こんな顔をしていたと思う。
場所は四六時中ドクターヘリが離発着している大きな病院だった。
夫婦そろって手術の説明を受けた後、入院に必要な物を買い込み、手術の同意書を何枚も書き、生命保険会社に連絡し、義弟に連帯保証人になってもらったりと慌ただしい日々が続いた。
そうそう!
入院日の2週間前から毎日夫婦そろって朝晩体温を測り、それを記録した。
それから妻の勤め先にも相談して手術後の休暇の申請しておくなど、考えられることは全てやった。
そしていよいよ手術の日が来た。
妻は落ち着いていて、これから始まる手術に対して冷静に構えていた。
それに比べて私は不安で落ち着きがない。
心なしか声が裏返っている。
私が手術を受ける訳でもないのに・・・。
TVドラマでは患者がストレッチャーに乗せられて、その周囲を親族やナースが囲い、励ましの言葉を掛けながら手術室に向かうシーンを見るが、妻の場合はそうではなかった。
妻は点滴を刺したままナースに誘導されて手術室に向かって自分の足で歩いていった。
こんな感じ。
手術室の入り口で手を振りながら妻と別れると無情にもドアが閉まった。
妻は図のようなマスクをして
麻酔医から「気持ちがフワフワしますよ~」という言葉を聞いた途端、意識が遠のいた。
そして目が覚めたら手術が終わっていたそうだ。
たぶん、こんな感じで手術が行われていたんだろう。
猫じゃないけど・・・。
手術の時間は約1時間と説明を受けていたが、麻酔から覚める時間を加えるとトータルで2時間くらい待合室で待っていた。
いよいよ妻との対面
「大丈夫?」
『大丈夫!』
「痛くない?」
『痛くない!』
「麻酔効いた?」
『すっごく効いた! 2回呼吸するまでもなく寝ちゃって、気が付いたら終わってた』
それは寝てたからでしょ、実際手術は2時間くらい掛かってるから。(心の声)
翌日、術後の容態も良好なので無事に退院することができた。
こうして妻の2泊3日の入院手術の旅は終わった。
家に帰ってから2週間は安静にしていなければならない。
私も家の中にウイルスを持ち込まないようにカンヅメ状態だ。
今は、掃除、洗濯、買い物など極力私が手伝っている。
今回の入院手術で知ったことは
〇手術のように体を切ったり貼ったり血を見ることに関して、特に妻はそうなのかもしれないが、女は男よりも遥かに度胸が座っている。
〇いざという時に慌てないように、日頃から男も家事をやっていた方が良い。
ということだった。
私は、日頃から掃除や洗濯なども(料理は時々)やっているから、洗濯機の操作方法も洗剤や柔軟剤の場所も知っていたのでなんとかなった。
しかし、日頃家事をしない亭主関白のあなた!
高齢になると病気や介護など避けて通れないから、その時になって慌てないように家事は出来るようにしておいた方が良いですよ!
というお話でした。