Eチケットのカラクリ
7月12日、私は中標津空港から羽田空港に戻ろうとしていた。
旅行会社のツアーに参加していたので気楽に構えていたのだが、添乗員さんから「搭乗カウンターが混むといけないから」といってEチケットの取得を勧められた。
私のホームグラウンドの成田空港は搭乗カウンターも保安検査も大変混雑するのでオンラインチェックインには慣れていたが、あえて紙に印刷してて利用していた。
スマホは紛失したり、バッテリーが切れたり、落として壊すリスクがあると考えたからだ。
私はEチケットの取得にはいくつかの疑問があった。
疑問1
1人の利用ならともかく、妻と二人の場合、私のEチケットは私のスマホに、妻のEチケットは妻のスマホにダウンロードされるのか
疑問2
私と妻と個別にEチケットを取得するのなら、私が取得した後に妻の分を取得するわずかな間に他の人が隣の席を取得してしまわないか
という訳で、少々不安に思っていた。
私は「高齢者であっても新しい事に挑戦していかなければ生きていけない!」と思い、前日の夜ホテルの部屋で事前に渡された取説に基づいてID、パスワード等を入力していった。
しばらく入力を進めていったが座席指定画面で頓挫してしまった。
おかしい、空席が6席しかない。しかも隣同士の席はない。
私たちのツアーだけでも27人いるのに・・・。
ほとんどの人たちは既にEチケットを取得してしまったということか。
失礼な言い方(言ってません)だが、ほとんどの参加者は70歳代後半だから、まさかそれはないだろう。
添乗員さんが「出来なかったら、当日私がお手伝いします」という言葉を信じて、その日は眠りについた。
翌日、案の定Eチケットの取得が出来た人は皆無で、バスの中で添乗員さんがひとりひとりのスマホを操作してEチケットの取得をサポートしていた。
私たちの番が来て驚いた事に、昨日の夜は空席が6席だったのに、今日になったら11席に増えていた。しかも隣同士の席は2組もある。
このことを添乗員さんに伝えると
「そうなんです。航空券はその時間帯によって小出しにしてくるんです!」
「え~~~??? 知らなかった!!!」
昨日の夜取っていたら、隣同士で座れなかった。
驚きとともに良いウンチクを授かったと思った。
それから2人のEチケットをどうやって振り分けるのか尋ねたところ
「代表者様のスマホに人数分のEチケットがダウンロードされます」
「え~~~??? これも知らなかった!!!」
つまり、座席とスマホは1対1の関係ではなく1対N(人数分)の関係なのだと分った。
2人分のチケット こんな風になってるのね!
「ですので保安検査場や搭乗口ではお連れ様を先に通して、最後に代表者様が通ってください」
とのことでした。
へ~、目からウロコとはこのことだ。
しかし、用心深い私は最後の質問を投げかけた。
「この大切な画面がどこかへ飛んでしまったり、見つからなくなったらどうしたらいいんですか?」
添乗員さんは
「そういう場合もありますのでスクリーンショットとして画像を保存させていただきました」
と涼し気に答えた。
スクリーンショットという言葉は初耳だったが、PCでいうところのプリントスクリーンのことだとすぐに理解した。
ほとんどの参加者が持っていた疑問を私が代表して質問したので、バスの中は安堵の空気に包まれた。
いや~、時代は刻々と変わっているんですね。
大変勉強になりました。
旅行は楽しい! いつも驚きと発見がある。 羽田空港にて