続・気ままなラジコン日記⑭
ラジコン仲間のKさんが「新作機の飛行をやるよ!」というので、撮影隊およびサポート隊として、私も参加することにしました。
この日は冬なのに暖かくて風も弱く、絶好の初飛行日和でした。
早速、飛行機の準備をします。
Kさんのグライダーはスパン(翼幅)3mという大型機です。
「これ、飛んだの?」と聞くと『1度だけ、上昇したら失速して落ちた!』とのこと。
重心を合わせるために、機首には大量のウエイトが積んでありました。
とりあえず重心位置を確認したら主翼前縁から30%くらいでした。
後は、飛ばし込んで調整すれば良いでしょう!
Kさんは飛ばす気満々でしたが、まずは電流計で電流値を測ってみます。
結果、フルスロットルで47Aでした。
「アンプは?」
『60A (許容量)』
「だったら大丈夫だね!」
各舵の動作チェックをしたら滑走路の風下まで機体を運びます。
「機体は水平か、やや下向きに投げるから、機速が付くまでUPは我慢してね!」
大型機になると胴体が太くなるので、片手で掴めなくなるのですが、このグライダーはギリギリ大丈夫でした。
もう一度風の方向を確認したら、スロットルがハイになったので投げます。
水平に投げたつもりでしたがグライダーは上昇して行きました。
『おーっ!』 ギャラリーから歓声が上がります。
私はパイロットのところまで歩きながら見ていましたが、大型グライダーの飛行は落ち着いていて、しかも優雅です。
グライダーがダイブしてきました。
思いの外、主翼はしなっていません。
Kさんによると、トリムは取れたけど、まだテールヘビーだそうです。
思わず私も"大型グライダーはいいなぁ、私も作ろうかなぁ"と思ってしまいました。
無事に初飛行が成功して喜びのKさん。
やはり3m級のグライダーは大きいです!
次はF-20タイガーシャークの初飛行です。
こちらは発泡スチロール製のダクテッドファン機です。
知人に作ってもらったスクラッチビルト機だそうです。
持ってみたところ、とても軽くて問題なく飛んでいました。
タイガーシャークが着陸態勢に入りました。
機体が軽量級なので、安心して見ていられます。
無事に着陸しました。
次は私の出番です。
この機体はパイパー社製のPA-38 トマホークです。
セスナやエアロスバルに似ていますが、T尾翼なのが特徴です。
昔、ロスアンゼルス郊外の空港の片隅に駐機してあったのを見た記憶があったので、いつかは飛ばしてみたいと思って作りました。
ラジコン仲間がこの機体を見ると、必ずといっていい程「胴体が太い!」といいます。
そのたびに「実機は人間が乗るから、模型にすると太くなるのが正解なんです!」と答えます。
胴体の中身はこんな感じです。
バッテリーはLipo5セル4200mAhを積んでいます。
ラダーサーボ(黄矢印)はワイヤーリンケージです。
ノーズギアのステアも、ここからワイヤーで引っ張ってこようと思ったのですが、バッテリーが邪魔をして出来ませんでした。
仕方がないのでステア専用のサーボ(赤矢印)を積みました。
それではフライトです!
今度は私がパイロットでKさんがカメラマンです。
このPA-38は、10数回飛んでますので、リラックスして操縦できます。
滑走路の端までタキシングさせてUターンして停止。
そこで各舵の動作チェックをしてから本物っぽく滑走に入ります。
『滑走路を十二分に使って安全率を高めてリスクを減らす』
これは実機のパイロットに教えていただいた教訓です。
PA-38が無事に飛び上がりました!
写真撮影のため、ひたすら360度旋回を繰り返します。
この機体は胴体は太いですが、主翼のアスペクトレシオも大きく、矩形翼なので、まるで低翼練習機のような素直な操縦感覚です。
『ローパスして!』といわれたので、滑走路上空を低空で飛ばします。
T尾翼ですが、ロールに入れても特に変わった特性は見られません。
この機体は、最初OSのFS-91SPⅡを搭載するつもりでしたが、T尾翼の付け根の部分の強度が心配になり、急遽電動に変更しました。
主翼の翼厚もそこそこあるので、フラップを使えば着陸は楽な方だと思います。
そんな訳で、Kさん共々墜落することもなく、安全に飛行を楽しみました。
おしまい!