ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

再雇用制度① 『お勧めしません! 』

政府が年金支給開始を65歳に引き上げたことにより、国内の企業も本来なら60歳で定年を迎えるはずだった社員を、希望により65歳まで働かせなくてはならなくなった。

これを再雇用制度(公務員の場合は再任用制度)というのだが、はたして巷ではこの制度、上手くいっているのだろうか。


私の経験から言わせてもらえば、タイトルどおり「お勧めしません!」。
その一言につきる。


理由1 『賃金が非常に低い』
私が定年になる60歳の前年の収入は源泉徴収票によると960万円だった。これを所得に換算すると700万円台になり、所得控除後の金額は更に低くなる。
これが世間的に高いのか低いのか良く分からないが
「今まで頑張ってきたけど、ついに1,000万の大台には乗らなかったな」
というのが正直な感想だった。


これが再雇用になると、週4日勤務で約340万円、週3日で約240万円になる。実に現役時代の1/3から1/4という低さだ。


理由2 『今まで部下だった人間に使われる』
当然といえば当然の話なのだが、今まで部下として指導してきた人間が自分の上司となる。
「つまらぬプライドは捨てろ!」と怒られそうだが、実際にそうなるとプライドの喪失というよりも、互いに気を使い過ぎて『疲れる』。
私も元部下である上司を立てるようにするが、元部下の上司は私に対して、まるで腫れ物に触るような気の使いようだ。
見ていて、こちらが気の毒になってくる。


理由3 『自分の知識や経験が活かせない』
これは人事部の陰謀とも思えるのだが、自分が長年経験してきた部署には配属させてくれない。
現役時代、自分の直属の部下が上司になったら面白くないだろうし、なった上司も針の筵(むしろ)である。
仕事は長年の経験から私の方が熟知しているから
「それはこうした方がいいよ!」とか
「それをやったらたぶん理解は得られないだろうね」とか
知らず知らずの内に上から目線でアドバイスしてしまいそうだ。
そんな再雇用社員が自分の部署にいたら、上司はたまったもんじゃないだろう。


私が仕事を辞めようと思った最大の理由は、理由3の『自分の知識や経験が活かせない』ことだった。
私が38年間務めた部署とはまったく関係ない部署に配属され、仕事の方針や将来展望に関する議論は蚊帳の外。


毎日、どうでも良い事務作業をさせられ、自分の子どもより若い社員に細かいことを指摘される。


それに耐えられなかった・・・。(たぶん、そうだと思う。)


読者の皆さんには
「もっと大人になれ!」
「つまらぬプライドは捨てろ!」
と叱責されそうだ。
だがしかし、私は再雇用されて3か月で退職を決意したのだった。


その後の経過については、また追って書きたいと思います。


                 つづく
               To Be continued

×

非ログインユーザーとして返信する