ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

立山黒部アルペンルートを歩く②~トロッコ電車に乗ってみた!~

私たちが参加した立山黒部アルペンルートの旅(阪急交通社)は、トロッコ電車、立山黒部アルペンルート、上高地の3か所を満喫するとても欲張りなツアーだった。


下の地図を見ていただきたい。

まずは位置関係から。
①立山連峰の北部、宇奈月駅から欅平(けやきだいら)駅までを往復するトロッコ電車(黄色い線)。
②立山連峰の中央を東西に横断する立山黒部アルペンルート(青い線)。
③立山連峰の南部にある河童橋を中心とした上高地(赤い線)。
と、3か所ともまったく別の場所だ。


よって今回はトロッコ電車の旅についてお話したい。
トロッコ電車の出発地点は黒部渓谷鉄道の宇奈月駅となる。


上野駅から黒部宇奈月温泉駅までは北陸新幹線だと約2時間半で着く。

「思えば便利になったものだ」と同時に日本が狭くなったと感じる。


上野駅19番ホームに「はくたか553号」が入ってきた。

新幹線ホームは地下にあるため十分な光量が取れず、写真がブレてしまった。
おまけに蛍光灯のハレーションが・・・最悪。


普段は飛行機のエコノミークラスやLCCに乗っているせいか、車内がめちゃくちゃ広く感じる。

膝の先から前のシートまで50cm以上ある。デイバックを置いてもこのとおり余裕だ。


上野駅で買った駅弁。
私はさばの棒寿司、妻はあなご弁当を選んだ。

新幹線に乗って駅弁を食べるなんて、何十年ぶりだろう。
まるで子どもの頃のようにワクワクする。


黒部宇奈月温泉駅から阪急交通社が用意したバスに乗り換え、黒部渓谷鉄道宇奈月駅に着いた。

当然ながら、マイカーを運転する旅に比べると、新幹線を利用する旅は全然疲れない。
まさに絶好調そのものだ!


トロッコ電車の模型があったので、その前で記念写真!

天気が良いので妻も上機嫌だ!


とりあえず腹ごしらえで、駅の構内の食堂に入る。

注文したのは白エビのかき揚げ蕎麦1,100円也。
蕎麦は適度な弾力があって美味しかった!


トロッコ電車の出発時間まで、近くの黒部川電気記念館で時間調整をする。

プロジェクターから映し出される動画がとても興味深い。


これがトロッコ電車

車両は長椅子のようなシートで、側板はウエストラインまでしかない。
ドアもなく、脇に付いているチェーンを外して乗り降りする。
まるで遊園地のお猿の電車に乗ってるみたい(昭和世代)。


一方は絶壁、反対方向は崖というような渓谷を走る。

トンネルの中を走る様はスリル満点。
まるでディズニーランドのビッグサンダーマウンテンのよう。
※注(あれ程スピードは出ません)


出発したら橋が見えてきた。

この辺りは景色も穏やかなので、気分はイッツァ・スモール・ワールド!


何段にも折り重なる滝。

山に降った雨水が流れ出ている。


鐘釣(かねつり)駅に着いた。

万年ではなかった黒部の万年雪。
今年はあまりの暑さに5月にはすでに万年雪が溶けたそうだ。


ツアーはここで引き返した。
どうせなら欅平駅まで行きたかったな。


機会があれば、なぜ鐘釣駅までなのか旅行会社に聞いてみようと思う。


今回はここまで!
次回はいよいよ立山黒部アルペンルートについてご紹介します!


TO BE CONTINUED !

立山黒部アルペンルートを歩く①~トラベルを比べる~

カナダから帰国して、早くも2か月が経った。
左足の肉離れも全快したし、またまた悪い(?)虫が騒ぎ出して、旅に出たいという気持ちがムラムラと込み上げてきた。


「日本にだって大自然を楽しめる場所はあるさ!」と思い、立山黒部アルペンルートに行ってみることにした。
このアルペンルートを歩くことは、北アルプス立山連峰を「縦走」といったらいいのか「横断」といったらいいのか適切な言葉が見つからない。
山に詳しい方、是非コメントで教えていただければありがたい。


例によって旅を選んでいく。
① パッケージツアーか個人旅行(マイカー)か
図を見て頂きたい。

立山黒部アルペンルートはケーブルカーやトロリーバス、ロープウエイなど、いくつもの乗り物を乗り継いで横断する。
ここは観光バスもマイカーも通れない険しい地形なのだ。
よって、マイカーの個人旅行は無理
立山駅から室堂まで行ってUターンして戻ってくるという方法もあるが、それでは「横断」にはならない。


パッケージツアーであっても、私たちが立山を出発して自然を散策している間に、バスは糸魚川市方面に大きく迂回して扇沢駅で出迎えてくれる。

よって、ここでは迷わずパッケージツアー一択となる。


② 日程は
この時期だと紅葉を狙うが、紅葉が見事なのは10月から11月中旬だ。
黒部ダムの観光放水が見たければ10月15日までとなる。

東京から1泊2日だと2日間とも移動日になるから落ち着いて観光が出来ない。
よって、2泊3日のツアーを選択した。


③アクセスは
東京から黒部宇奈月温泉までのアクセスは、バスまたは新幹線の二択となる。
バスは近くの駅まで迎えに来てくれるのだが、途中の渋滞により到着の時間が遅れたり、高齢者ならではのトイレの心配もある(迷い人は前期高齢者)。その点新幹線は事故が無い限りは定刻に出発して定刻に到着する。

東京から黒部宇奈月温泉まで駅弁を食べながらでも2時間半ですっ飛んで行く。そのくせ乗り心地は世界一だ。

ここは間違いなく新幹線を選ぶ。


④ 旅行会社は
2泊3日のツアーのメニューはトロッコ電車+立山黒部アルペンルート+αが多い。
+αの部分は善光寺参りだったり上高地散策だったりする。
私は自然が好きなので上高地を選んだ。
上高地の紅葉が見たかったのもあるが、以前ウェストン碑の前で肩を骨折したので、そのリベンジの意味もあった(笑)。


そんなこんなで各旅行会社のツアーを選んでいたのだが、最終的には「上高地散策たっぷり3時間」と書かれていた阪急交通社のツアー(他社は2時間)に決定した。


親しい友人からは「また怪我をしないでね!」と心配されたが、旅行に行くたびに怪我をして帰ってくるというジンクスを払拭するため、今回こそは気をつけて行ってきます(笑)!


無事に帰ってきたら、ブログで報告しますね!

旅をするということ

6月末から8日間、私たち夫婦はカナダに行ってきた。
その費用は燃油サーチャージ、お土産代含めて2人合わせて130万円ほど掛かった。


8日間で130万円使い切るということは、軽自動車1台を8日間で乗りつぶしたことに相当する。
これは物質至上主義者から見たら「とんでもない浪費だ!」とお叱りを受けてもおかしくない金額だ。


では、海外旅行に行く人はどんな人たちかというと、私の知っている限りでは、富裕層や高額所得者とは無縁な人たちばかりだった。


実際にツアーメンバー同士で話をしたら、非正規雇用の社員だったり、派遣会社と雇用契約をしている人だったり、年金生活者やフリーターや家事手伝いの人も少なくなかった。


その多くは、毎月の少ない給料の中から3~5万円を貯金し、年に一度の海外旅行を楽しむために普段は節約生活に努めていた。


単に「価値観の違い」だといってしまえばそれまでなのだが、ちょうど良い機会なので、旅行について自問自答してみたいと思う。


〔旅行の意義〕
①日常生活からの脱却
毎朝、同じ時間に起きて、布団を畳み、朝食を食べ、仕事に出かける。
私たちのような年金生活者は、朝食の後片付けをしたら、掃除をして、一日の行事を決めて行動を開始する。それが買い物だったり、通院だったり、部屋の後片付けだったり、家電製品の修理メンテナンスだったり、庭の草取りだったり、駐車場の掃除だったり・・・。
日が暮れたら雨戸を閉めて、布団を敷いて、夕食を食べで、後片付けをして、風呂に入って1日が終わる。
そんな毎日のルーティーンから解放されるのが旅だ。


②未知の経験への欲求
今年は世界最大級といわれるカナディアンロッキーの氷河の上に立った。
「ここから先はクレパスがあるから危険だ」といわれる寸前まで歩いた。
氷河の雪解け水も飲んだ。

地球温暖化の影響か、年々氷河の規模が小さくなっている。


観光船に乗って、ナイアガラの滝の水を頭の上からかぶった。

夏は割と気持ち良いです(笑)!


ニュージーランドでは、洞窟に潜り込んで、星空のように光る土ボタルをボートの上から鑑賞した。

大きな声を出すとホタルが発光しなくなるので、ひと時も黙っていられない隣国人は、さかんに注意されていました。
「Be Quiet !」


北海道に行った時、じゃがバターにイカの塩辛を乗せて食べるのを知った。


ちゃんちゃん焼は鮭だけではなく、ホッケの内臓を取り除き、そこに味噌とネギを乗せて網で焼きながら食べるのも知った。


これらの体験は、現地に行かなければ得られない
旅行者にとっては大変貴重な経験になる。


③思い出作り
ある本を読んで共感した。
人間、死期が近づくと、あの世に持って行ける物は何かと考えるそうだ。
金融資産や不動産、自動車等はあの世には持って行けないが、唯一持って行けるとしたら「思い出」だという。


私は死んだことがないから、あの世に「思い出」を持って行けるかどうか確信は持てないが、少なくとも残された配偶者や家族の記憶の中に、私との旅の思い出が残ってくれて、たまに食卓の話題にでもなったら嬉しいと思う。


〔後書き〕
私も日本国内をはじめ、海外旅行にも行ってきたが、国内の観光地は割と整備されていて、観光バスもかなり近くまで行ってくれる。ホテルのサービスも至れり尽くせりだ。


一方、海外はというと、ほぼトレッキング状態みたいな観光地が多い。
面倒くさいチップ制度に戸惑ったり、お人好しの日本人を狙っているスリの常習犯とも対峙しなければならない。


だから、若くて足腰が丈夫な内に海外に行っておいた方が良いと思う。
国内旅行は歳を取ってからでも遅くはない。


映画「LIFE」の中で、「世界を見よう、危険でも立ち向かおう、それが人生の目的だから」というLIFE誌のスローガンが出てくる。

危険に立ち向かうのはちょっと・・・だが、共感する部分はかなり多い。