傘がない
昔はレコードやCDが無かったので好きな時間に好きな曲を聴くことが出来なかったが、今はYouTubeがあるからいつでも聴ける時代になった。
私が井上陽水というフォークシンガーを知ったのは『傘がない』だった。

(画像はネットからお借りしました)
この曲は1972年に発表されたから、今から半世紀以上前の曲である。
私が高校生のころ、なけなしの小遣いをはたいて買ったLP『断絶』の最後に収められていた。
とりあえず1番の歌詞を
都会では自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ
つめたい雨が今日は心に浸みる
君の事以外は考えられなくなる
それはいい事だろう?
あの頃はちょうど 70年安保闘争が下火になってきて、若者が何を目指して生きていけばよいのか分からない、混沌とした時代だったと思う。
ふとしたきっかけで、私はYouTubeで半世紀ぶりで聞いてみた。
陽水の歌声はとても綺麗で澄んでいた。
1番と2番の間の間奏で、星勝のエレキギターの演奏は泣いていた。
演奏が泣くという表現はおかしいかもしれないが、本当に泣いているように聞こえた。
その後をフルートが慰めるように包み込んでいく。
そして最後に行かなくちゃ 行かなくちゃ というリフレインにストリングスが迫って来る。
そしてキーボードの掛け合いになるところが素晴らしい。
もう、いい歳の"迷い人"でさえ身震いしてしまう。
深夜に感動しながら聴いていたら、ふとしたことに気が付いた。
この曲は、まるでロシアと戦う若いウクライナ兵士の心境に通じるものがあると。
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国の命令とはいえ、なぜ俺は見たことも話したこともない人間を殺さなければならないのか。
殺さなければ、自分が殺される、そして自分の家族も殺される。
だから見ず知らずの人を殺している。
昨日、故郷の話をした戦友は今はいない。
本当は戦争はしたくない。
本当は人を殺したくない。
本当は、愛する人に逢いたい。
だけども、この状況下ではそれは言えない。
でも、本当は戦いを止めて、愛する人と共に平和に暮らしたい。
そう思っていいだろう?
まさに『傘がない』の最後の歌詞「それはいい事だろう?」は、偶然にも今のロシア・ウクライナ戦争の若い兵士の心境を恐ろしい程言い当てている。
そして、"傘がない"の傘とは
皮肉なことにウクライナが手放した核の傘だったのか・・・。
読者のみなさん、5分31秒で終わるので、よろしかったら聞いてください。
(ネットからお借りしました)
だけど本当に聞いて欲しいのはプーチン氏、あなたにだ。
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