引っ越しをした! ① ~限界ニュータウン予備軍~
このようなタイトルにすると友人・知人から
「えっ! 迷い人さん、また引っ越したの?」
と言われそうだが・・・。
お騒がせしてすみません、6年前の話です。
その頃、まもなく定年退職を控え、自分の将来設計について漠然と考えていた。
私が住んでいた街は、ニュータウンとしてある程度名が知れていて、購入する時も結構いい値段だった。
ところが・・・。
住んでみたら、スーパーは調剤薬局に変わり、コンビニも、食堂も、本屋も閉店した。
家を買った当時は、子どもたちの声が明るく響いていたが、その子どもたちも今では独立して街を去って行った。
鳴り物入りで建った短期大学も、あまりの不便さに撤退するという話も聞いた。
今のところ、食材や日用品は自分の車で買いに行くが、歳を取り、やがて車を運転出来なくなったら、どうやって生活していくのか。
考えたくはないが、将来に不安が残る。
そんなこんなで、子どもも独立したことだし、自分も退職したら、ここに住んでいる必要もなくなるので、思い切って引っ越そうと思った。
職場の同僚にこの話をすると、親身になって相談に乗ってくれた。
ある者は
「お前、もうすぐ退職金が入るからって、気が大きくなっていないか?」と諭してくれ、
また、ある者は
「それもいいかもしれないな! あそこはいずれ限界ニュータウンになる。」
と言い切った。
子どもたちは独立し、年老いた夫婦しか残らなくなり、やがて人生の伴侶が他界すると、残った者は子ども夫婦に引き取られて行くか、あるいは施設に入るなどして、街は歯が抜けたように人が居なくなる。
それが限界ニュータウンだ。
引っ越すんだったらまだ値段が付くうちに行動しよう。
もし、買い手が現われなかったら、二束三文で引き取ってもらうしかない。
それに、引っ越しには大変な労力と決断力が必要なため、60代でないと精神的に無理だと思った。
このように居住環境の変化と、私の個人的な事情が重なり、私は引っ越しをすることを決意した。
自分の都合をつらつらと書いてしまったが、次回からは家選びについて、私が現役時代に得た知識と経験を交えて、これから家を買おうとしている方や、私のように、買い替えを考えている方にとって有益な(?)情報をお伝え出来ればと思う。