ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

引っ越しをした! ② ~ハザードマップを見よう~

引っ越し先を検討する時は、まずは候補地のハザードマップを見ることが大切だ。


物件を見て、家族が気に入った後にハザードマップを見たら「実は津波警戒区域だった」、としたら目も当てられない。
一度気に入った物件から家族の意識を防災に向けさせるには相当なエネルギーが必要となる。


私は現職時代、ハザードマップを作成する立場にいた。
崖崩れが起きやすい土砂災害危険個所や、河川が氾濫しやすい浸水想定地域は過去の災害の歴史や長年の知識と経験の積み重ねから作られている。

散歩のときなど、街の周囲を注意して見回して欲しい。
いかにも崖崩れが起きそうな急傾斜地の下に家が立ち並んでいる。
特に農家は風を避けるために”山を背負って家を建てる”場合が多い。


台風が去った後、被害調査に行くと
「いや~、まいったなぁ。裏山が崩れてな、納屋がこわけちまったよ!」
「それでもいいべさ、母屋いかれなかっただけ」
「だよなぁ?!」
所々でそんな会話が聞こえてくる。


通勤電車で橋を渡るとき、窓の外を見て欲しい。
川の水位が近くの家の1階の屋根の高さと同じ、なんて風景を見たことはないだろうか。
あの堤防が決壊したらと思うと、本当は寝ていられないはずなのだが。

地球温暖化の影響なのか、最近は観測史上初の大雨が普通に降るようになった。
今までは山崩れや川の氾濫なんかなかったから、今度も大丈夫!
という保証どこにもはない。
そういう安全バイアスは通用しない時代になったのだ。


だから、これから家を買う人や引っ越しを予定している人は、是非ともハザードマップの白い部分(災害に強い地域)から物件を探して欲しい。
ハザードマップはネットで簡単に検索できるし、市役所に行けば紙媒体のマップも貰えるはずだ。


それから
ハザードマップに記載されていない場所にも浸水などの危険個所がある。
市民の方からすれば
「どうしてハザードマップに載せないんだ!」とお怒りの気持ちも分かるが、
余りにも小規模過ぎて地図に載せようにも点にもならないという場所がある。


そういう場所は市役所の防災課か危機管理課(市区町村によって名前が違う)に行けば、丁寧に教えてくれる。


「そんな1件、1件分かるはずがない!」と疑問に思う方もいるかもしれないが、1件、1件まで把握している。


なぜなら、〇〇町、〇丁目〇〇街区は都市計画課が担当、お隣の街区は土木課が担当というように、各課に担当地域が割り当てられているから、住所を言えば担当課を教えてくれる。


私も毎年台風が来る度に土嚢を積んだり、周辺地域を巡回していたので、浸水しやすい地域は1件、1件まで覚えてしまった。


家は一生に一度(?)の高価な買い物だから、慎重に選んで欲しい。


不幸にも購入した物件に崖崩れや床下浸水が起きてしまうと「重要事項説明書」に記載されてしまうので、今度は転売が困難になる。


まさに泣きっ面に蜂というか、後悔先に立たずというか、言葉にならない。


そんなこんなで
①家を買う時は事前にハザードマップを見よう。
②もっと市役所を活用して、きめ細かい情報収集をしよう。

というお話でした。


ではまた!

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