カナダに行ってきた! ②~Accident Happened!~
ナイアガラの滝を堪能して、いよいよバンフに向かう前日、我々ツアーメンバーの中に不穏な空気が流れた。
私も途中から聞いたので、よく分からなかったのだが、どうやらトロント発カルガリー行のAC137便(赤い矢印)が飛ばなくなったようなのだ。
AC137便自体が欠航なのか、オーバーブッキングなのか、機材のやり繰りがつかなかったのか、それともクルーの手配が出来なかったのか、添乗員に聞いても「原因は分からない!」という。
そこで出た代案は、トロント空港からフォート・マクマレー空港までジェットで飛び(青矢印)、そこからプロペラ機でカルガリー空港に向かう(黄色矢印)という手段だった。
ビジネスクラスとプレミアムエコノミークラスの客は多少不満気ではあったが、私たちエコノミークラスの客にとっては抵抗は無かった。
ただし、フォート・マクマレー空港の乗り継ぎ時間が僅か30分。
空港に定刻に着けば乗客の移動は問題ないと思うが、荷物を載せ替える余裕はあるのだろうかという不安が残った。
ツアーメンバーは、いささかの不安を抱きながらトロント・ピアソン国際空港に着く。
遠くから
「Fuck You!!!」(ちくしょう ばか野郎の意)
と、大きな罵声が飛び込んできた。
たぶん出発寸前にAC137便に乗れないことを知った客だろう。
こんな時、個人旅行でなくパッケージツアーを利用して本当に良かったと思う。
私の英語力では、とてもエアカナダのグランドスタッフと交渉なんて出来ない。
この機体がフォート・マクマレー空港からカルガリー空港まで飛ぶ中継機(黄色矢印)。
写真はボンバルディアのDeHavillandQ400の同型機。
フォート・マクマレー空港には定刻で到着した。
(私も添乗員も見知らぬ空港)
到着口からカルガリーへの搭乗口までは約100m。
私たちは搭乗口まで小走りで、僅か5分で移動を済ませた。
機内は2席=通路=2席というタイトな構造。
ほぼ全員が着席したが飛行機は飛ばない。おそらく荷物の積み替えに時間が掛っているのだろう。
その後、30分くらい経ってQ400は無事に離陸した。
このQ400は6枚ブレードの双発ターボプロップ。
ガスタービンエンジンを使ってプロペラを回転させている。
以前、私は新千歳空港から稚内空港まで、この飛行機を利用したことがある。
飛行機マニアの私にとっては大変興味深い機体なのだが、普通の人は「小さいから揺れるよね」程度の印象のようだ(笑)。
カルガリー空港が近づくと車輪が出た。
Q400のメインギアはエンジンナセルの中から車輪が出る仕組みだ。
私たちを乗せたQ400は無事にカルガリー空港に着き、そこからバスに乗り換えてバンフの街に向かう。
バスの車窓から見えるロッキー山脈の岩肌と針葉樹林が懐かしい。
「確かこんなだったよなぁ~」
40年前に一度来ただけの街だけど、確かに記憶に残っていた。
夕方、無事に宿に着いた。
ホテル名はフォックスホテル&スウィーツ。
こちらはホテルの中庭
ロッジ風の客室
繁華街からは多少距離があるけど、豪華ではないが、それなりに快適なホテルだった。
こうしてバンフ到着の日は暮れていった。