立山黒部アルペンルートを歩く④~上高地を散策する~
旅の3日目
今日は旅の最終日、上高地を散策する。
その前に「黒部ダムでソールが剥がれたトレッキングシューズは、どうなったんだ?」という疑問にお答えしなければならない。
あの晩、宿に着いて夕食を済ませた後、タクシーを飛ばして靴屋に向かった。
しかし、その靴屋はごく一般的な店だったのでトレッキングシューズなるものは無く、仕方がないので長靴を買って宿に戻った。
つまりはタクシー代を7千円も掛けて3千円の長靴を買うという愚行をやらかしてしまった訳だ。
このトレッキングシューズは40代の頃、パラグライダーを始めた時に買った靴なので、かれこれ20年以上履いている。
ニュージーランドのトレッキングにも持って行った思い出の靴なので、捨てるのを惜しんだのが失策だった。
話を戻して
3日目の朝は晴れた。
ホテルの部屋からは虹が見える。
平地は晴れているが上高地はどんなものだろうか。
上高地の散策コースは下の地図のとおり。
ツアーバスは大正池、帝国ホテル前、上高地バスターミナルの3か所に停まるので、希望する場所から散策が出来る。
私たちは大正池からスタートしたのだが、大正池から河童橋まで普通に歩くだけで1時間掛る。ゆっくり歩いて景色を楽しみ、写真を撮っていたら1時間30分は欲しい。それにお土産を買って簡単な昼食を取っていたら、2時間では足りなくなる。
このツアーの良さは「上高地散策たっぷり3時間」と銘打ったところにある。
旅人の気持ちを理解している阪急交通社の皆さん、ありがとう!
大正池に着いた
「あれぇ~? なんか池が小さくなっている」
心なしか木の枝も少ない。
気を取り直して散策を始める
水は澄んでいるし、木には苔が生えていてなんか良い感じ。
マイナスイオンを感じる(気がする)。
やはりここは上高地だった。
以前、来たときに比べてかなり木の枝が落ちてしまっていた。
ここでイギリス人のカップルと出会って互いに写真を撮り合う。
(ここからは私の下手くそ英会話)
「どこから来たの?」
『イギリスデス』
「イギリス? 遠かったでしょ?」
『ハイ トオカッタデス』
その後、今は直行便があるから寝ていれば日本に着くとか、自分たちで計画してきたのでパッケージツアーは利用しないなどと言っていた。
彼氏、背が高くてイケメン。
彼女、肌が白くて超美人。
梓川の畔を歩く
ここではイスラエルのカップルと出会って写真を撮り合う。
「日本、好き?」
『大好きデス! シラカワゴウ、ミヤジマ、キヨウト、ナラ、オオサカ・・・』
話が止まらない。
私が白川郷の話の時に屋根のポーズをしたり、大阪の話の時にたこ焼きを食べるポーズをしたら彼女に大受け、笑いが止まらなかった。
彼氏、人なつっこく肌は浅黒い。背はそれ程高くない。
彼女、美人で日本人のギャグが分かる。
更に散策路を進む
白樺がいっぱい。なかなか良い感じ
梓川の畔に出た。
霧が晴れてきたので、山肌が姿を見せた。
なんとなく上高地らしくなってきた(笑)。
ここはウエストン碑
5年前に来たとき、石の段差につまずき(黄色矢印)、転んで水に墜ち(青色放物線)、とっさに左手をついて(赤色矢印) 、右手に持ったカメラを庇ったら、左肩を骨折してしまった忌まわしい場所。
「今回は絶対に無事に帰るぞ! 」と心に誓う。
ついに河童橋に着いた!
夏休みに比べると人出が少ないので落ち着いて散策が楽しめる。
紅葉の時期もなかなか良いものだと思った。
河童橋から撮った風景
左が今回(2023年10月)撮った写真で、右は2018年7月に来た時に撮った写真。
やはり晴れていた方が景色は素晴らしい。
旅行は1~2か月前に予約するから、その時の天候は運まかせ。
まさにギャンブルのようなものだ。
雨が降ったからといって「今回は損をした~残念!」とは不思議と思わない。
「また行こう! 今度こそミクリガ池の周辺を歩こう! そして雷鳥を見よう!」という気持ちになるから、旅人って不思議なものだ。