ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

「シド亭」 昭和の香りが漂う古き良きステーキハウス

それは国道7号線弘前バイパス沿いに、こじんまりと佇んでいる。


弘前市だから、そうそう行ける所ではないが。
私は北海道旅行の道中に寄ってみたかった洋食屋さんである。

店に入ると、相当ご年配のご夫婦が切り盛りしていた。
カウンターに通されて驚いたのは私の席とマスターの調理場が実に1mくらいしか離れていない。
おそらく80歳代で腰の曲がったマスターが、そのお歳とは思えないくらいテキパキと調理を進めていた。
その距離1m。
まさに料理人のプライドをかけたショーを見せてくれる。
背が高く美人の奥様は、次々と押し寄せてくる客を見事にさばいている。


はじめにスープとサラダが出される。
サラダは、皮を剥いたトマトをキンキンに冷やしドレッシングを掛けた後、その上から水にさらした玉ねぎをたっぷり掛ける。
暑い夏は、これが嬉しい。


しばらくするとメインのステーキとライスが出てくる。
付け合わせはニンジンとほうれん草とマッシュポテト。

ステーキの肉汁が嫌でも食欲をそそる。


しばらくステーキと格闘した後に、コーヒーが出てきた。
食器、砂糖、ミルク、すべてが昭和の雰囲気を醸し出している。


食べ終わって・・・。
もちろん美味しかったのだが、80歳代と思われるご夫婦が、テキパキと、バリバリと、エネルギッシュに働いしている姿に、私は別の意味で感動した。


いつまでも残っていて欲しい、古き良きステーキハウスである。


安倍首相の目指している人生100年時代構想って、おそらくこういう方々を望んでいるのかもしれない。

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