ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

思い出のバイク④ GL400

高校の卒業式から大学の入学式までの間は比較的余裕がある。
私は、この期間を利用して教習所に通い中型自動二輪免許を取得した。


中型自動二輪免許を取得して初めて購入したバイクがこれ!

ホンダGL400だ。


当時はネットで中古車を探すなんて時代じゃ無かったので、知り合いに連れられて国道6号線を金町から上野に向かって次々と中古屋を見て歩いた。
その時、目に止まったバイクがGL400だった。


水冷V型横置きエンジン、シャフトドライブ、コムスターホイルと、何もかも新鮮だった。
それに何しろ大きくて、圧倒的な重量感に魅了された。


やっぱり男の子は大きくて、黒くて、硬くて、たくましいものに憧れるものよ!
(R16指定?)


冗談はさておき(笑)、とても状態の良い車体だったこともあって11万円で購入した。


お店から水戸街道を走って自宅まで帰るまでの間、赤城セミナーの生徒たちがバイクで私の前後に付いて護衛してくれた。
(当時は学習塾の教師をやっていて、ブイブイいわせてたのよ!^^;)


途中でガソリンスタンドに寄る。
当時はスタンドマンがいてタンクにガソリンを入れてくれるのだが、ガソリンの冷たさが太ももにまで伝わってきて何ともいえない感じ!
車体は益々重くなった。


しばらく走ると巨艦GL400にも慣れてきて、車体の重さが乗り心地の良さに変わっていくのが分かった。シートも分厚くてハンドルポジションにも無理がないから長時間乗っていてもお尻が痛くならない。
こうしてGL400は、私にとって絶好のツーリングマシンになった。


いつの日か自慢のGL400を友だちに見せる機会が出来た。
そして私は満面の笑みを浮かべて友人たちにGL400を披露した。


ところが・・・。


「おやじ臭い」
「重いし、遅い」
「なんでこんなの買っちゃったの?」
と非難の嵐炸裂!


私はしばらく凹んでしまった。
そういう友人たちのバイクは、NSRナンチャラ、CBRカンチャラRR、ガンマ、そういえば刀という物騒な名前のバイクもあった。


それでも他人がどう思おうと、私はGL400が好きだった。
とにかく重量があるから乗り心地が良い。
道路の継ぎ目なんか気にならない。
シートが厚くてお尻に優しいから痔にならない(笑)。
シャフトドライブだから、チェーンのメンテナンスが要らない。
ていうか、そもそもチェーンがない(笑)。


バイクに詳しい人に聞いたら、似たようなバイクに水平対向エンジンのBMWがあるが、そちらは水平対向ゆえにエンジンがライダーの足を邪魔して、足の置き場に困るらしい。
ホンダはそれを熟知していたので、あえてエンジンをV型にしてライダーの足元の負担を軽減したのだろうといっていた。


私はこのバイクで県内を走り回り、修学旅行で行った日光や箱根にも足を延ばした。


こうして私のバイクの楽しみ方はレーサーでもなく、オフローダーでもなく、峠小僧でもなく、暴走族でもなく、旧車会でもなく、ツーリング嗜好に傾いていった。

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