ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

新米年金生活者の暮らし

仕事を辞めてちょうど1年が経った。
今まで汗水垂らし身をすり減らして働いてきたのだが、ここに来ていきなり自由人になった私の生活の変化について書いてみたい。


1 携帯に電話がかかって来なくなった。
以前は休日や深夜の電話は本当に嫌だった。職場で起きた事件や事故の話だったり、知り合いの不幸などの話が多いからだ。
それが嘘のようにパッタリと無くなった。
それは良い事なのだが、同時に職場の仲間からも連絡も来なくなった。今さら昔の仲間と話をしても共通の話題は乏しいし、環境が変われば人の価値観も変わる。それが分かっているから、いつまでも過去にこだわっていてはいけないと思うようにした。

電話がかかって来なくなると、それはそれで寂しかったりして・・・。



2 訪問者が多い。
家にいる時間が長くなると、意外と訪問者が多いのに気づく。
頻繁にインターフォンが鳴る。最初の頃はマメに応対していたのだが、昼間来る訪問者は怪しいものの勧誘、不動産屋、リフォーム業者、新興宗教の勧誘など、ろくな話はない。
そこで、いくらインターフォンがピンポン鳴ろうとも、訪問者には一切応対しないことにした。本当に重要な要件なら郵便受けにメッセージカードを投函するだろうし、宅急便は日時を指定してくるから、その時さえ注意していれば問題ないことが分かった。

最近、詐欺や強盗などの事件が多いからねぇ~。


3 家事をするようになった。
布団の上げ下ろし、全部屋の掃除、風呂掃除、食事の後片付け、食器洗い、ゴミ出し、買い物(同伴)、簡単なD.I.Yなど。
これは別に妻の機嫌を取るためにしている訳ではなくて、将来夫婦どちらかが介護状態になってしまった場合、その時からいきなり家事を習得するのは大変だと思ったからだ。
それに「亭主は粗大ごみ」と陰口を叩かれるよりも、何かの形で家での存在意義を見つけたかったからだ。

とはいうものの、いつまで続くかどうか・・・。


4 資金計画を立てるようになった。
退職すると年金だけでは生活は成り立たないから、当然預貯金を切り崩す生活になる。
毎月、預金残高が減っていく通帳を見るのは恐怖感を覚えるものだが、これがやみくもに減るのではなく計画的に減っていき、それが平均寿命+αまでにショートしなければいいんじゃないかと考えるようにした。
ちょうど退職してから1年が経ったので、自分なりに普通の生活水準で暮らしていくとどれだけ預金残高が減っていくのか、その数値が具体的に出た。
使い過ぎてしまった年や倹約できた年など、その都度エクセルの表に入力して『見える化』していこうと思う。

グラフにしても、ひちすら右肩下がりか・・・。


5 趣味を大切にするようになった。
どんな趣味を持とうと人それぞれ自由だが、出来れば頭を使い、手足を使い、外に出て、他人と話をする、そのような趣味がいいと思う。
私の父親はリタイア後、家で毎日将棋の本を読みながら将棋盤に向かって一人で駒を進めていた。
「そんなに将棋が好きなら、公民館に行って将棋のサークルにでも入れてもらえば?」といったのだが、返事はなかった。
それが原因かどうか定かではないが、晩年足腰が弱り認知症が進んでいった。


私はラジコン飛行機を楽しんでいるが、飛行機を作るのには頭を使うし指先も使う。完成すれば飛行場に持って行って仲間とラジコン談義に花が咲く。
そんな訳で、認知症予防に最適な趣味だと自分勝手に解釈しているが、歳を取って車の運転も危うくなる頃には別の趣味も考えておかなければならないだろう。


飛行中年。 身体はまもなく前期高齢者、でも心はいつまでも少年。


大概の日本人は真面目で勤勉な習性が身に付いているから、定年退職後にいきなり自由な空間に放り出されると何をしていいか迷ってしまうらしい。
長年苦労して働いてきたのだから、晩年は趣味でもなんでもいいから生きがいを見つけて、楽しく暮らしてもバチは当たらないはずだ。

×

非ログインユーザーとして返信する