プリフライト・チェックの勧め!
プリフライト・チェック(Preflight Check)、直訳すると飛行前点検(になるかな?!)。
実機ではもちろん義務化されているし、ハングライダーやパラグライダーなどスカイスポーツの間でも習慣付けられている。
ハングライダーの場合、グライダーにハーネスを固定するカラビナを付け忘れると、グライダーは空中に飛び出すが、パイロットは崖の下に落ちていく。
パラグライダーの場合、ハーネスのレッグベルトを付け忘れるとハーネスから身体がずり落ちて、やがて体力の限界がくると空中に落下していく。
どちらも命を落とす致命的なエラーだ。
ラジコン飛行機といえども、人は乗っていないからといって安易に事故を起こしてはいけない。
それは個人の財産が消滅するだけではなく、他人の身体にも被害を負わせる可能性があるからだ。
また、それを見ていたギャラリーにも「ラジコン飛行機って危険な趣味なんだ」という印象を与えてしまう。
そこで、ラジコン飛行機が安全に飛行出来るよう、チェックリストを考えてみた。
1 バンドチェック(2.4GHz帯は省略)
自分が送信しようとする電波の周波数が混信しないか、あるいは同じ周波数の人がいたら 声を掛け合って、混信を防ぐためにバンドフラグを活用する。
2 送受信機のバッテリーチェック
送信機は付属のメーターで、受信機側はバッテリーチェッカーで確認する。
3 モデルネームのチェック
送信機のモデルネームと実際に飛ばそうとしている機体が合っているか。
4 各舵の動作チェック
〇エレベーター アップ ニュートラル ダウン
〇エルロン ライト ニュートラル レフト
〇ラダー ライト ニュートラル レフト
〇フラップ ダウン アップ
〇スロットル ハイ スロー
各舵の動作方向、動作速度、ニュートラルの位置などサーボの動きに注視しながら声に出してチェックする。
5 上空確認
当クラブは同時飛行が3機までなので、飛行している機体が3機未満か、飛行機とパイロットの立ち位置で確認する。
6 エンジンスタート
プロペラの回転面の近くにケーブルや工具などの障害物がないか、またプロペラ後流に人がいないか確認する。
7 滑走路確認
滑走路内に障害物となる機体や人がいないか確認する。
8 離陸宣言
吹き流しを見て離陸方向を決めたら、他のパイロットに聞こえるように「離陸します」と宣言する。
ざっと考えたただけで8項目もあった。
声に出して各舵をチェックするのは少々恥ずかしいのだが、私はこれで2回ほど墜落を免れている。
一度はモデルネームが違っていた。もう一度はクレビスが外れていてエレベーターが動かなかったのだ。
人間は間違える動物である。
まして歳をとると注意散漫になる。
大切な飛行機を壊してしまったり、他人に危害を加えてしまう前に、騙されたと思ってプリフライト・チェックをお願いしたい。
昔、RCエア・ワールド誌に掲載したチェックリスト。
時代が変わってチェックの内容も変わってきているが、今でも飛行場に持参している。