ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

相続ドタバタ物語⑤ 2つのハードル

相続をおこなう場合、誰しも2つのハードルがある。


ひとつは〔債務調査〕であり、もうひとつは〔相続人の確定〕だ。


〔債務調査〕というのは、早い話被相続人の借金を調べることだ。
相続人は債権(金融資産や不動産)を得るが、同時に債務(いわゆる借金)も継承する


よくテレビなどて大富豪が死去したのに相続人が現れないケースなどは、危ない世界の人と付き合っていたりするのを知っていた親族が相続を放棄するからだ。


我が家はどうなっているんだろう・・・。
気がかりだったので兄に電話してみた。


「ウチに借金ってあるの?」
『ねぇよ、そんなもん!』
例によって瞬速で返事が返って来た。


「それって調べてみた?」
『調べてないよ、だってないもん』
いつもどおり根拠のないセリフだ。


万が一ってことがあるといけないので、書類を捨てられる前に実家をガサ入れした。


グチャグチャになっている母の部屋にある書類という書類をすべて集め、金融関係の書類、不動産関係の書類、医療・介護関係の書類、その他の書類に分類した。
とにかく時間と労力のかかる地道な作業だ。


結果、借金に関する書類は出てこなかった。
しかし、借金に関する書類が出てこなかったことと、借金が無かったことはイコールではない。


ある日突然、こんな人が訪ねてくるかも知れない・・・。


次のハードルは〔相続人の確定〕だ。
これは生まれてから死ぬまでの両親の戸籍を追えば分かる。


実際は亡くなった時の本籍地から逆に遡るのだが、何かの理由で転籍を繰り返していれば、それだけ取得する戸籍謄本も多くなる。


問題は非嫡出子、いわゆる隠し子が現れてしまうと厄介になる。

「そんなテレビドラマみたいな話が・・・」と言われてしまいそうだが
意外と身近なところで、そのような話は聞く。


そうなると隠し子を探し出して、相続の意向を聞き出し、大方は遺産分割協議書に名前が連なる。


私の知人は相続で隠し子が見つかり、弁護士と一緒にわざわざ九州まで会いに行ったというから、かなりの労力と金銭がかかったことと思う。


さて、ウチの場合は・・・。
しらみつぶしに戸籍謄本を見る。

「良かった! いないよね?」
『うん。いない!』
この時は妙に兄弟で喜び合った(笑)。



という訳で
死んだ後も自分の歩んできた人生を子どもに調べられてしまうから何事も身ぎれいにしておいた方が良いという話でした。


万が一、隠し子がいる方は、今更しょうがないのだが、せめて隠し子の連絡先を残しておいて、残された子供たちの手間が少しでもかからないようにしてあげよう。


それしか方法はないから!

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