ためらわない,迷わない

仕事を辞めた。そして自由人になった・・・。

心に残る映画④「トイ・ストーリー4」

令和元年。私が最も心に残った映画はこれ!
「トイ・ストーリー4」です。

[概要]
普通、映画が商業的に成功すると、その続編2が出て、3、4と続く頃にはどんどんとクオリティーが下がってファンを失望させるケースが多いのですが、このトイストーリーシリーズは真逆で、脚本がしっかりしているせいかコンセプトにブレがなく、4になってもますます充実した内容の映画になっています。
テーマは「自己の存在意義」 ・・・だと思う。
大人も唸らせるほど深くテーマを掘り下げています。


[あらすじ]
保安官人形のウッディは持ち主のボニーに段々と遊んでもらえなくなって、自分の存在意義に疑問を感じ始めます。
ある日、ボニーが初めての幼稚園でプラスティックの先割れスプーンから人形を作ります。ボニーはその人形をフォーキーと名付け、フォーキーはボニーにとって一番のお気に入りのおもちゃになります。

フォーキーは自分がボニーのおもちゃであることがなかなか理解できず、勝手に何処かに行ってしまったり、ごみ箱を探しては入りたがります。

フォーキーがいなくなるとボニーが悲しむので、ウッディはフォーキーを追いかけ、ボニーの大切なおもちゃであることを教えます。
また、それがウッディの存在意義であることと確信します。


ウッディは7年ぶりにボーと再会します。


ボーはライトスタンドに付属している人形ですが、陶器で出来ている置物で、厳密にいえばおもちゃではありません。

ウッディとボーは互いに惹かれ合っていますが、会えなかった7年の歳月は互いの人生観、価値観を変えてしまいます。


ボーとその仲間のおもちゃは、ウッディーに協力してフォーキーを救い出そうとするのですが、そこで痛手を負ってしまいます。
(『 』はボーのセリフ。「 」はウッディのセリフ。)
『もう、誰もついて行かない!』
「ボニーのためなんだよ! もう俺にはこれしかないんだよ!」
ウッディは自分の存在意義を認めてもらうためにはフォーキーを救うことしかないと信じています。
そこにボーから鋭い言葉が突き刺さります。
『違う! 自分のためでしょ?! 子どもはボニー以外にもたくさんいるのよ!』
互いに信頼し合っているから言えるのですが、あまりにも辛い言葉です。
やがてウッディは、今までずっと貫き通していた信念から次の言葉を吐きます。
「忠誠心だよ。迷子のおもちゃには分からないだろうな。」
それでもボーは続けます。
『迷子なのはあなたの方じゃないの?!』
きっとボーは『目を覚ましなさい!』と言いたかったのでしょう。
相思相愛の二人にとって、あまりにも辛いセリフです。


7年の歳月は、人を(おもちゃを)こんなにも変えてしまうものなのでしょうか。
その後、フォーキーを救い出してボニーのもとに連れ戻すのですが、最後に思いもよらないどんでん返しが待っています。


[感想]
人間にとって、自分は何かの役に立ちたい、自分の存在意義を認められたいと思うのは当然のことだと思います。それはおもちゃにとっても同じことです。
それをディズニーピクサーは、アニメ映画の中で見事に表現しています。


私事ですが、丁度その頃私は定年退職し、再任用期間中で、自分の子どもより若い職員に指導されながら慣れない仕事に疑問を感じていました。
そして、今年の9月に仕事を辞めてしまいました。
そのことからでしょうか、私はこの映画に共感する部分が数多くありました。


人生観や価値観が変わってしまったウッディとボーですが、それでも互いの愛を確信し合った時、私は不覚にも号泣してしまいました。
そして、みっともない事ですが、エンドロールが終わっても涙が止まりませんでした。


この映画はTUTAYAでレンタル開始されましたので、ぜひご覧になっていただきたいと思います。
そして、その素晴らしさをみなさんと共感できたら幸いです。

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